四国遍路の際にやってはいけない避けるべき行動のまとめ

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生活

お遍路人口は年間数十万人とも言われ、ご利益を求め、四国を訪れる人は増えています。
ただ、お遍路にはやってはいけないこと、心がけたいマナーや、十善戒(じゅうぜんかい)、守るべきルールなどもあります。

今回は、お遍路のやってはいけないこと、心がけたいマナーや、十善戒(じゅうぜんかい)、服装
道具、お遍路とは、Q&Aなどを紹介します。

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お遍路でやってはいけないこと(禁止事項)は?

四国遍路の巡礼の中で、やってはいけないことを紹介します。

橋の上での杖突きは禁止

十夜ヶ橋で弘法大師が野宿したという伝承から、橋の上で杖をついてはいけないとされています。
また、橋の下でも弘法大師が休んでいる可能性があるため、杖の使用は控えるべきです。

杖の上部を握ってはいけない

金剛杖のカクカクとした部分は仏陀の身体を象徴しており、その部分を握ってはいけません。
金剛杖のカバーを外すと卒塔婆が現れますが、その部分を触らずに取り扱いましょう。

出鐘や戻り鐘は鳴らさない

鐘はお寺に入る際に撞かれ、帰りにも鳴らすことを「出鐘」と「戻り鐘」と呼びます。
出鐘は出金や死者を送る意味があり、鐘を鳴らすことで巡礼を始めることを示します。
もし鐘を鳴らし忘れた場合は、次のお寺で鐘を鳴らすようにしましょう。

トイレに杖や菅笠を持ち込まない

巡礼中、杖、菅笠、さんや袋、数珠、輪袈裟などの神聖なものはトイレなど不浄な場所に持ち込んではいけません。
菅笠は食事中も外して使用しましょう。

柄杓を使用後に清める

手水場で柄杓を使用したら、柄を残った水で清めます。
これは心身を清める儀式の最後に行われ、柄杓の清浄さを保つためです。

合掌時に手を叩かない

合掌の際、右手が仏陀を、左手が自己を表しています。
両手を合わせることで仏陀と一体になるという意味があるため、優しく合掌しましょう。

宿に到着したら金剛杖を清める

金剛杖は弘法大師の化身であり、神聖な存在です。
大切に扱うためにも、宿に到着したら金剛杖を清める習慣があります。

他人から火をもらわない

他人のローソクの火を使ったり、他人から火を借りることを「もらい火」と呼び、縁起が悪いとされています。
納経所で提供されるライターを使用するか、火を吹き消すべきではありません。

お参りせずに納経だけは避ける

お賽銭を入れないことも同様に徳を下げることとされています。
感謝の気持ちを表すためにも、お賽銭を捧げましょう。

納経帳に手を加えない

納経帳に他の札所で頂いたおすがたを貼ったり、お参りした日付を書いたりすることは避けましょう。
書いていいのは自分の名前と住所だけです。

お遍路の心がけたいマナーとは?

お遍路だけでなく、一般の寺院の参拝時にも役立つマナーを紹介します。
これらは一般的な常識に近い知識です。

境内では左側通行

山門から始まる参拝は左側通行が一般的です。

読経は端で行う

読経には時間がかかることがあるため、他の人との配慮を大切にしましょう。

ローソクやお線香は奥から使う

ローソクは奥から、お線香は中心から外側に使うように心掛けましょう。
他の参拝者が利用しやすいようにするためです。

菅笠以外の帽子は脱ぐ

菅笠は正装ですが、他の帽子は脱ぐべきです。
ただし、雨の日は注意が必要です。

鐘を優しく撞く

鐘の音は仏陀に届けるために撞かれますが、近隣住民に迷惑をかけないよう優しく撞きましょう。

お賽銭はそっと入れる

お賽銭は気持ちの表れで、必ず少額を捧げましょう。
お賽銭を投げ入れるのではなく、そっと箱に入れるのが礼儀です。

 お接待を受けたときの納札に願い事を書かない

お接待を受けた際に渡す納札に願い事を書いてはいけません。
願い事はお寺でのお参りの際に仏陀に対してするべきで、
お接待をしてくれる人に対しては行うべきではありません。

最後に、タバコの使用は禁止されており、駐車場代(協力金)は必ず支払うべきです。 四国遍路は徳を積む旅であるため、これらの規則とマナーを守ることが大切です。

お遍路の十善戒(じゅうぜんかい)

「絶対的なお遍路ルール」は存在しませんが、「十善戒」に基づいた行動が奨励されています。
これは日常生活でも実践すべき10のルールで、逆に行ってはいけないこととしても考えられます。

不殺生(ふせっしょう)

生き物を尊重し、生命を奪ってはいけません。

不偸盗(ふちゅうとう)

他人のものを尊重し、不正に物を取ってはいけません。

不邪淫(ふじゃいん)

相手を尊重し、不適切な性的行為を行ってはいけません。

不妄語(ふもうご)

正直に話し、嘘や偽りの言葉を使ってはいけません。

不綺語(ふきご)

意味のない言葉を使わず、慎重に話すべきです。

不悪口(ふあっく)

他人を中傷せず、優しい言葉を使いましょう。

不両舌(ふりょうぜつ)

他人を仲違いさせないような言葉を使ってはいけません。

不慳貪(ふけんどん)

物を惜しんだり、欲張ることなく、施しをしましょう。

不瞋恚(ふしんに)

どんな状況でも怒るべきではなく、にこやかに過ごしましょう。

不邪見(ふじゃけん)

正しい考えを持ち、不正な考えを抱いてはいけません。
物事を正しく判断しましょう。

お遍路の服装は?

お遍路は、基本的に服装に決まりはなく、ジーンズやスニーカーでも、大丈夫です。ただ、お遍路は修行の旅でもありますし、お寺に巡拝するという意識をもった服装が望ましいでしょう。

お遍路の服装は、基本の3点があり、それは白衣(はくえ)・輪袈裟(わげさ)・金剛杖(こんごうづえ)です。

白衣には、「同行二人」と書かれており、これには弘法大師が共に旅してくれるという意味が込められています。

輪袈裟は首にかける衣装。仏様の前でお参りする正装として、霊場の巡拝に必要になります。

金剛杖には弘法大師の魂が宿ると言われているので、ぜひお遍路の際には持ち歩きたい所です。

他には、巡拝中の日差しや雨を防ぐために使われる菅笠(すげがさ)というものがあり、これには弘法大師を表す梵字(ぼんじ)や「同行二人」などと書かれています。

お寺によってはお参りまでの道のりが厳しい所もあるので、歩きやすい靴や動きやすい服装を心がけましょう。

お遍路の道具は?

数珠(じゅず)は参拝の際、拝むときに手にかけて使います。数珠は首にかけてはいけないというルールがあるので、気をつけましょう。

数珠袋があれば、数珠を保護することができるだけでなく、カバンの中で絡まるのを防ぐことができます。

他には、参拝の証である「お納経」「御朱印」を頂くための「納経用品」や、札所を参拝した際に納める「納め札」なども、お遍路で必要になる道具となります。

お遍路について

お遍路とは、日本の四国地方で行われる宗教的な巡礼のことです。その始まりは、香川県善通寺に
生まれた弘法大師に由来します。

四国88ヶ所に点在する札所寺院は、弘法大師が修行しながら開創したものであり、弘法大師に
心ない振る舞いをした伊予の衛門三郎が許しを求めるために探し求めたことがお遍路の起源と
されています。

お遍路の巡り方にはいくつかの方法があります。
例えば、「順打ち」と呼ばれる順番に従って巡る方法や、「逆打ち」と呼ばれる逆順に巡る方法などがあります。

また、「区切り打ち」という、何度かに分けて巡る方法や、「乱れ打ち」という、順序にこだわらずに参拝する方法もあります。

お遍路には費用がかかります。
宿泊代や必要な道具の購入などを考慮すると、トータルで40万~60万円程度の費用が必要とされています。

お遍路の移動手段には、歩き遍路や自転車遍路、自動車遍路などがあります。それぞれにメリットやデメリットがありますが、自分の体力や予算に合った方法を選ぶことが大切です。

お遍路での服装には特に決まったものはありませんが、動きやすい服装がおすすめです。
また、参拝時には輪袈裟を身に着けるなど、お寺での礼儀を守ることが大切です。

お遍路には金剛杖などの道具やリュックサックなどの持ち物が必要です。
また、地図や情報も必要なので、準備をしっかりと行うことが重要です。

札所での参拝の手順や宿泊先の種類など、お遍路に関する様々な情報を知っておくことで、より充実した巡礼を楽しむことができます。

四国霊場の種類には、四国八十八ヶ所霊場や四国別格二十霊場などがあります。

四国八十八ヶ所霊場は、四国地方全域に88ヶ所の札所が設置されており、円循環する巡礼路として知られています。
また、四国別格二十霊場は、88ヶ所以外の霊場から20の札所が選ばれています。

さらに、四国八十八ヶ所霊場には「奥の院」が存在し、その起源や歴史を垣間見ることができます。また、高野山は弘法大師が開山した聖地であり、四国霊場の巡礼を終えたお遍路さんたちが訪れることがあります。

高野山には町石道など、歴史的な巡礼路も残っています。

このように、四国霊場には様々な種類があり、それぞれに特色があります。お遍路の旅を通じて、日本の歴史や文化を感じることができるでしょう。

四国霊場の種類や各札所の歴史や意義を理解することで、お遍路の旅がより深い意味を持つことが
できます。
また、お遍路の宿泊先としては、遍路宿や民宿、ゲストハウス、宿坊などがあります。

それぞれの宿泊先には特色があり、お遍路の旅をさらに楽しむことができます。

お遍路は、日本の伝統的な巡礼の形式であり、多くの人々にとって精神的な養生や旅の一環として
楽しまれています。

巡礼の道中には、自然の美しさや歴史的な名所など、見どころがたくさんあります。
お遍路の経験は、心身の健康にも良い影響を与えるとされています。

したがって、お遍路の旅は単なる巡礼だけでなく、日本の文化や伝統、そして自己探求の旅でもあります。そのためには、慎重な計画と準備が必要ですが、その努力には確かな報酬があります。

お遍路の旅は、体力的な挑戦や精神的な成長だけでなく、地域の文化や人々との交流も楽しめる
貴重な機会です。

巡礼の道中では、地元の食事や風土を味わったり、地域の人々との触れ合いがあります。
また、他のお遍路さんとの出会いも、新たな友人や励まし合いの機会となるでしょう。

お遍路の旅は、自己探求や精神的な成長を求める人々だけでなく、歴史や文化に興味を持つ旅行者にも魅力的な選択肢です。

四国霊場は日本の宗教文化の中心地であり、その歴史や風習を学ぶことは、日本文化をより深く理解する上で重要な体験となるでしょう。

最後に、お遍路の旅は困難な側面もありますが、その困難を乗り越えた先には多くの喜びや充実感が待っています。

自然との共存や精神の鍛錬を通じて、新たな視点や洞察を得ることができるでしょう。
結果として、お遍路の旅は心身の健康に良い影響を与え、豊かな人生の一部となることでしょう。

お遍路初心者の一般的な疑問(Q&A)

初めてのお遍路は、理解しづらいことが多く、時には混乱することもあるでしょう。

以下では、お遍路初心者からよく寄せられる質問をご紹介します。

●お遍路の読み方は?

お遍路の読み方は「おへんろ」です。

「遍く路」と書かれ、老若男女を問わず平等に与えられた道を指しています。お遍路とは、誰もが自分の心に従って仏に参拝できるという意味も含まれているでしょう。

●お遍路の目的は?

どんな効果がある? お遍路の目的は、88か所の寺院を訪れながら、自身の煩悩を浄化し、自己を見つめ直すことです。

最近では、自己探求や心の癒しを求めてお遍路に行く人も増えています。

お遍路の効果は個人によって異なりますが、過酷な旅を通じて他者の温かさに触れ、人生の方向性を見つける人もいます。

●お遍路さんの服装は自由なの?

お遍路の際の服装や装いは自由です。

88か所の寺院を巡るので、動きやすい服装と歩きやすい靴が適していますが、基本の3つのアイテムを身につけると気持ちも引き締まるでしょう。

  • 白い衣服
  • 輪袈裟
  • 金剛杖

屋外での移動中は、帽子を被って直射日光から頭を守るのが良いでしょう。菅笠以外の帽子は、脱ぐ場面が多いため、菅笠がおすすめです。

●お遍路は費用を抑えられる?

お遍路にかかる費用は、1日あたり約10,000円と言われており、日数が増えるにつれて費用も増える傾向にあります。

お遍路に必要な費用は以下の通りです。

  • 納経料(1寺につき約200円〜1,000円)
  • お賽銭(1寺につき約5円〜10円)
  • 宿泊費(1日あたり約7,000円前後)
  • 金剛杖(1本につき約3,000円前後)
  • 白い衣服(1着につき約3,000円〜4,000円前後)
  • 菅笠(1つにつき約3,000円〜)
  • 輪袈裟(1つにつき約1,500円〜)

さらに、四国までの交通費や食費もかかります。

歩いてお遍路に行く場合、約30日から60日かかり、費用も約30万円から60万円になるでしょう。

公共交通機関やレンタカーを使えば、日数を短縮できるため、貧乏ながらも費用を抑えることができます。

まとめ

お遍路は、歴史ある日本の文化で、守らなければならないルールやマナーというのもあります。

やってはいけない事、心がけたいマナーや、十善戒(じゅうぜんかい)を守ることにより、お遍路の旅がより意味のあるものになるでしょう。略式でも構わないですが、服装や道具を揃えると、自然と気が引き締まっていきます。

お遍路の旅をするならば、ルールやマナーを守り、服装や道具なども揃えてみましょう。

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