お遍路でやってはいけない事は?心がけたいマナー、十善戒、服装そして道具を調べました。

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生活

お遍路は、四国にゆかりのある弘法大師・空海の足跡を訪ね、霊場八十八箇所を巡り歩くことです。

お遍路人口は年間数十万人とも言われ、ご利益を求め、四国を訪れる人は増えています。
ただ、お遍路にはやってはいけない事、心がけたいマナーや、十善戒(じゅうぜんかい)、守るべきルールなどもあります。

今回は、お遍路のやってはいけない事、心がけたいマナーや、十善戒(じゅうぜんかい)、服装
道具などについて紹介します。

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お遍路でやってはいけない事は?

四国遍路の巡礼の中で、やってはいけない事を紹介します。

橋の上での杖突きは禁止

十夜ヶ橋で弘法大師が野宿したという伝承から、橋の上で杖をついてはいけないとされています。
また、橋の下でも弘法大師が休んでいる可能性があるため、杖の使用は控えるべきです。

杖の上部を握ってはいけない

金剛杖のカクカクとした部分は仏陀の身体を象徴しており、その部分を握ってはいけません。
金剛杖のカバーを外すと卒塔婆が現れますが、その部分を触らずに取り扱いましょう。

出鐘や戻り鐘は鳴らさない

鐘はお寺に入る際に撞かれ、帰りにも鳴らすことを「出鐘」と「戻り鐘」と呼びます。
出鐘は出金や死者を送る意味があり、鐘を鳴らすことで巡礼を始めることを示します。
もし鐘を鳴らし忘れた場合は、次のお寺で鐘を鳴らすようにしましょう。

トイレに杖や菅笠を持ち込まない

巡礼中、杖、菅笠、さんや袋、数珠、輪袈裟などの神聖なものはトイレなど不浄な場所に持ち込んではいけません。
菅笠は食事中も外して使用しましょう。

柄杓を使用後に清める

手水場で柄杓を使用したら、柄を残った水で清めます。
これは心身を清める儀式の最後に行われ、柄杓の清浄さを保つためです。

合掌時に手を叩かない

合掌の際、右手が仏陀を、左手が自己を表しています。
両手を合わせることで仏陀と一体になるという意味があるため、優しく合掌しましょう。

宿に到着したら金剛杖を清める

金剛杖は弘法大師の化身であり、神聖な存在です。
大切に扱うためにも、宿に到着したら金剛杖を清める習慣があります。

他人から火をもらわない

他人のローソクの火を使ったり、他人から火を借りることを「もらい火」と呼び、縁起が悪いとされています。
納経所で提供されるライターを使用するか、火を吹き消すべきではありません。

お参りせずに納経だけは避ける

お賽銭を入れないことも同様に徳を下げることとされています。
感謝の気持ちを表すためにも、お賽銭を捧げましょう。

納経帳に手を加えない

納経帳に他の札所で頂いたおすがたを貼ったり、お参りした日付を書いたりすることは避けましょう。
書いていいのは自分の名前と住所だけです。

お遍路の心がけたいマナーとは?

お遍路だけでなく、一般の寺院の参拝時にも役立つマナーを紹介します。
これらは一般的な常識に近い知識です。

境内では左側通行

山門から始まる参拝は左側通行が一般的です。

読経は端で行う

読経には時間がかかることがあるため、他の人との配慮を大切にしましょう。

ローソクやお線香は奥から使う

ローソクは奥から、お線香は中心から外側に使うように心掛けましょう。
他の参拝者が利用しやすいようにするためです。

菅笠以外の帽子は脱ぐ

菅笠は正装ですが、他の帽子は脱ぐべきです。
ただし、雨の日は注意が必要です。

鐘を優しく撞く

鐘の音は仏陀に届けるために撞かれますが、近隣住民に迷惑をかけないよう優しく撞きましょう。

お賽銭はそっと入れる

お賽銭は気持ちの表れで、必ず少額を捧げましょう。
お賽銭を投げ入れるのではなく、そっと箱に入れるのが礼儀です。

 お接待を受けたときの納札に願い事を書かない

お接待を受けた際に渡す納札に願い事を書いてはいけません。
願い事はお寺でのお参りの際に仏陀に対してするべきで、
お接待をしてくれる人に対しては行うべきではありません。

最後に、タバコの使用は禁止されており、駐車場代(協力金)は必ず支払うべきです。 四国遍路は徳を積む旅であるため、これらの規則とマナーを守ることが大切です。

お遍路の十善戒(じゅうぜんかい)

「絶対的なお遍路ルール」は存在しませんが、「十善戒」に基づいた行動が奨励されています。
これは日常生活でも実践すべき10のルールで、逆に行ってはいけないこととしても考えられます。

不殺生(ふせっしょう)

生き物を尊重し、生命を奪ってはいけません。

不偸盗(ふちゅうとう)

他人のものを尊重し、不正に物を取ってはいけません。

不邪淫(ふじゃいん)

相手を尊重し、不適切な性的行為を行ってはいけません。

不妄語(ふもうご)

正直に話し、嘘や偽りの言葉を使ってはいけません。

不綺語(ふきご)

意味のない言葉を使わず、慎重に話すべきです。

不悪口(ふあっく)

他人を中傷せず、優しい言葉を使いましょう。

不両舌(ふりょうぜつ)

他人を仲違いさせないような言葉を使ってはいけません。

不慳貪(ふけんどん)

物を惜しんだり、欲張ることなく、施しをしましょう。

不瞋恚(ふしんに)

どんな状況でも怒るべきではなく、にこやかに過ごしましょう。

不邪見(ふじゃけん)

正しい考えを持ち、不正な考えを抱いてはいけません。
物事を正しく判断しましょう。

お遍路の服装は?

お遍路は、基本的に服装に決まりはなく、ジーンズやスニーカーでも、大丈夫です。ただ、お遍路は修行の旅でもありますし、お寺に巡拝するという意識をもった服装が望ましいでしょう。

お遍路の服装は、基本の3点があり、それは白衣(はくえ)・輪袈裟(わげさ)・金剛杖(こんごうづえ)です。

白衣には、「同行二人」と書かれており、これには弘法大師が共に旅してくれるという意味が込められています。

輪袈裟は首にかける衣装。仏様の前でお参りする正装として、霊場の巡拝に必要になります。

金剛杖には弘法大師の魂が宿ると言われているので、ぜひお遍路の際には持ち歩きたい所です。

他には、巡拝中の日差しや雨を防ぐために使われる菅笠(すげがさ)というものがあり、これには弘法大師を表す梵字(ぼんじ)や「同行二人」などと書かれています。

お寺によってはお参りまでの道のりが厳しい所もあるので、歩きやすい靴や動きやすい服装を心がけましょう。

お遍路の道具は?

数珠(じゅず)は参拝の際、拝むときに手にかけて使います。数珠は首にかけてはいけないというルールがあるので、気をつけましょう。

数珠袋があれば、数珠を保護することができるだけでなく、カバンの中で絡まるのを防ぐことができます。

他には、参拝の証である「お納経」「御朱印」を頂くための「納経用品」や、札所を参拝した際に納める「納め札」なども、お遍路で必要になる道具となります。

まとめ

お遍路は、歴史ある日本の文化で、守らなければならないルールやマナーというのもあります。

やってはいけない事、心がけたいマナーや、十善戒(じゅうぜんかい)を守ることにより、お遍路の旅がより意味のあるものになるでしょう。略式でも構わないですが、服装や道具を揃えると、自然と気が引き締まっていきます。

お遍路の旅をするならば、ルールやマナーを守り、服装や道具なども揃えてみましょう。

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